切れない人付き合いからの脱出

人付き合いが怖い状態から抜け出せました。

責任転嫁をする上司、なぜあなたはチャンスとしないのか?

Mという青年がきて、「私の上司は、いやな問題になると、『いま忙しいので、君頼むよ』といって、私たち部下に押し付けてしまうのです。

そして、それがうまくいかないと、『あいつはダメだ』というのです」とこぼしていた。

他社や他部門とのやっかいな交渉や不始末の謝罪など、いやな問題が起こると、本来なら自ら当たるべきものを、部下に押し付けてしまう上司は、意外に多い。

いやな問題は、部下にとってもいやなものであり、その上司に対し、不満をいだくものである。

筋道からいえば、断わっても差し支えないのであるが、断れば、上司からにらまれるので、しぶしぶ出かけていく。

自信もなく、しぶしぶ出かけるので失敗するということになりやすい。

このような場合は、どうせやるなら快くやろうと思い返すことである。

自分の力を試す絶好のチャンスであり、認められる最大の機会だと思い返せば、問題に取り組む意気込みもおのずとちがってくる。

そういう意気込みをもって当たれば、まず失敗は少ない。

一つ成功すれば自信がつき、どんな難問にも恐れないでぶつかっていくことができるようになる。

自信とか実力は、そのような経験を積むことによって養われていくので、むしろ、こういう上司には感謝すべきである。

本来上司が当たるべき難問の解決に成功すれば、あなたは上司に貸しをつくることになり、上司に対して有利な立場に立つことになるのである。

また、上司の責任を転嫁され、不利な立場に追い込まれて悩んでいるビジネスマンも少なくない。

もし、あなたの上司が、自分の手落ちを、あなたの責任として転嫁してきた場合に、その上司なり、会社の幹部なりが、明らかに責任転嫁であることを承知しており、あなた自身にとっても不利になることもなく、会社にとっても格別どうということもないようなことがらであるならば、黙認しておいてもよい。

場合によっては、そのため、かえって高く評価されることもある。

しかし、それが、あなたのほんとうの責任とみなされ、不利に扱われるような場合は、けっして黙認してはならない。

どこまでも事実を述べ、自分に責任のないことをはっきりさせなければならない。

この場合は、誰に責任があるかを指摘する必要はなく、ただ、自分に責任がないことだけを立証すればよいのである。

上司に気がねして責任をかぶることは、自分自身が犠牲になるばかりでなく、会社のためにもマイナスとなる。

また、長い目でみれば、上司にとってもいい結果を生むとは思えない。

もし、そのために、上司から憎まれるようであったなら、他の部門に配置転換をしてもらえばよい。

責任をかぶっても、不利になることに変わりはない。

最近の若いビジネスマンは、義理人情を観念的には割り切っているが、依然として、行動の上では人付き合いで抜けきっていない部分がある。

だから、つい、断り切れずに、上司の責任を引き受けて、自分を犠牲にするビジネスマンもいる。

■参考記事

人付き合いは怖いという曲がった信念の治し方 - 切れない人付き合いからの脱出 (hatenablog.com)

しかし、安っぽい義理人情にとらわれて上司の責任転嫁を黙認してはならない。

ただ、この場合、自分にも責任がなかったかを反省し、責任があれば、その場合はいさぎよく責任を負わなければならないのはいうまでもない。